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ベトナム政府が外国企業を積極的に誘致する裏には、長い間、後ろ楯となっていたソ連が崩壊し、新たなパートナーを西側に求めざるを得ないという事情があります。中でも日本への期待はきわめて大きく、経済関係は着実に拡大しています。ベトナム産原油の大部分が日本に輸出されるなど、日本は最大の貿易相手国です。日本からの投資は出足こそ鈍かったものの、最近、石油開発を中心に拍車がかかり始めました。大手商社もすべてベトナムに事務所を開設済みです。 92年11月には日本政府も経済援助の再開に踏み切りました。しかし、ベトナムの経済発展には大きな障害が一つ残っています。それはアメリカによる経済制裁です。アメリカ企業によるベトナム相手の商業取引や投資を禁止するという内容ですが、同時に世界銀行や国際通貨基金(IMF)、アジア開発銀行などの融資再開に待ったをかけています。ベトナムにとってインフラストラクチャー(社会的生産基盤)の整備は最優先の課題ですが、国際金融機関から融資を受けられなければそれは不可能です。「戦争の時代は終わった」と前に書きましたが、アメリカの経済制裁が続く限り、ベトナムにとって戦争は終わっていないのかもしれません。